デジタル政府の障壁「ITゼネコン」

NTTグループ、NEC、富士通、日立の4グループで官公庁・自治体向けシステム予算のおよそ6割を山分けしている。

2021年1月号 BUSINESS [既得権をぶっ壊せ!]

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コロナ禍で日本の政府や自治体の情報システムがまともに機能せず、諸外国に大きく遅れをとっていることが白日の下に晒された。臨時国会が閉幕した12月4日、菅義偉首相は記者会見し、行政のデジタル化などに積む関連費用として「1兆円を超える規模を確保する」と明言した。しかし、今のままでは、血税1兆円がゾンビと化した「ITゼネコン」の延命に消えてしまう。「民間から100人規模の高度な専門人材を迎える」――。菅首相は司令塔となるデジタル庁に外部人材を登用し、他省庁に勧告・是正できる強い権限を持たせる考えを示している。だが平井卓也デジタル改革相が11月に開いたデジタル改革に関するワーキンググループ(座長、村井純慶応大教授)に参加した専門家はため息まじりにこう語る。「政府のデジタル化は行政改革を一気に進める起爆剤になり得るが、実際に手をつけようとすると、ITゼネコンが総務 ………

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