「仕組債で大穴」東京神学大学が財政窮迫

安定収入として見込めるのは年間1億3千万円程度。来年度には4億円近い資金不足に陥る。

2020年12月号 BUSINESS

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日本基督教団の神学校である東京神学大学(東京都三鷹市)の財務内容が逼迫している。理由の一端は3年前に発生した仕組債での投資損失。そこに折から進めていたキャンパス整備の費用増大が重なった。本誌7月号で報じたハラスメント問題は解決の糸口が見えないままで、大学の混迷は深まるばかりだ。関係者の話を総合すると経緯はこういうことのようだ。2016年7月頃、東神大は第3号基本金の資産運用において、SMBC日興証券を発行体とするコーラブル債3億円(固定利率0・74%)と、同じく米ドルハイパーリバースデュアル債(利率1・15%から変動)3億円の計6億円を購入した。どちらの債券も満期30年までの間、円ドル相場によっては元本毀損リスクがあるものだったようだ。学校法人会計において第3号基本金は奨学金支給などを目的に大半が寄付金によって積み立てられたもの。取り崩しのためには寄付者による ………

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