「爆走テスラ」虚勢張るトヨタ

EVでの成功は、天才イーロン・マスクにとって「はじめの一歩」。豊田章男の現状認識は甘いと言わざるを得ない。

2020年12月号 BUSINESS [天才イーロン・マスク]

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米テスラの爆走が止まらない。絶好調だった2020年第3四半期(7~9月)決算を受け、テスラの株式時価総額は4千億ドル(約42兆円)を突破、トヨタ自動車(22兆9千億円)を含む日本の自動車メーカー9社の合計を上回った。だが電気自動車(EV)での成功は、テスラにとって「はじめの一歩」に過ぎない。天才イーロン・マスク(49)の野望は、まだその全貌を見せていない。テスラの第3四半期の営業利益は約8.1億ドルで前年同期の3倍、営業利益率は9.2%に跳ね上がった。これで5四半期連続の黒字である。かつて「四半期に10億ドルのキャッシュを燃やしている」と揶揄された万年赤字企業の面影はもはやない。

対抗意識を剥き出しの豊田社長

米国のZEV(無公害車)法を唯一クリアするテスラは、これまで他社へのクレジット(温暖化ガスの排出枠)売却益により利益を確保していた。第3四半期もクレジットで4億ドルの売却益を計上したが、本業 ………

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