菅首相「一切説明なき暴走」

安倍政権の転機となった検察庁法改定案の時のように世論の反発が強まれば、新政権は体力を大きく削がれる。

2020年11月号 DEEP [出端挫かれた新政権]

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理由は説明できないが、結論は正当だと言い張り、論点をすり替える。日本学術会議新会員の任命拒否問題は、菅義偉首相の「叩き上げ」にはあまりそぐわない強権ぶりと不誠実さを際立たせている。安倍政権の転機となった検察庁法改定案の時のように世論の反発が強まれば、菅政権はその体力を大きく削がれるだろう。任命拒否問題は9月29日、松宮孝明立命館大教授(刑事法)がフェイスブックに次の内容を投稿し、明るみに出た。「先ほど、学術会議の事務局から電話があり、私は『会員の候補者』として『内閣総理大臣に推薦』されたのだけれども、なぜか『内閣総理大臣が任命する』会員の名簿に掲載されていなかったとのこと。(中略)学術会議史上初めてのことらしい」翌30日の朝刊から報道が始まり、学術会議が新会員として推薦した105人のうち任命を拒否されたのは、松宮氏と小沢隆一東京慈恵会医科大教授 ………

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