日立「経産省政権」に三行半

不満たらたらでも安倍政権下では「糟糠の妻」を演じたが、退陣にタイミングを合わせて、これ見よがしに縁切りを宣言。

2020年11月号 BUSINESS

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最多の連続在職日数を記録した安倍晋三首相の退任を受け、菅義偉新内閣が発足した9月16日。その同じ日に、日立製作所は取締役会を開き、英国での原子力発電所の新設計画から撤退することを決議した。「プロジェクト凍結から20カ月が経過し、新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより投資環境が厳しさを増していることも考慮し、撤退する判断に至りました」決議に関する記者会見は開かれず、短いニュースリリースの発信のみ。巨額損失隠しの発覚を受け東芝が海外の原発新設事業から手を引き、三菱重工業もトルコの新設計画から事実上撤退を決めている。原発3大メーカーのうち唯一残っていた日立も消えたことで、安倍前政権の国策だった「原発輸出」はあえなく終焉を迎えることになった。ニュースリリースにあるように、日立はすでに2019年1月時点で計画の凍結を発表、同年3月期に2946億円の損失も計上 ………

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