セブンイレブン「2・2兆円買収」の立役者

米セブンイレブンのデピント社長の役員報酬は24億円強。在任期間が最も長い彼に諫言できる人物はいない。

2020年10月号 BUSINESS

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役員報酬24億7400万円。多額にもかかわらず、ほぼ無名の経営者がいる。当然かも知れない。彼は米国に住んでいて、しかも非上場企業のトップだからだ。その名はジョセフ・マイケル・デピント氏。57歳。米最大のコンビニチェーン、「セブンイレブン」社長だ。ちなみに同社を傘下に持つセブン&アイ・ホールディングス社長、井阪隆一氏の報酬は1億1200万円。日本のセブンイレブンの前期の営業利益は2539億円で、米セブンはその半分にも満たない1216億円。にもかかわらずデピント氏の報酬は井阪氏の22倍。いかにデピント氏が遇されているかがわかる。そのデピント氏が世界の流通史上で最大のM&Aに打って出た。米業界3位のコンビニ「スピードウェイ」を2兆2千億円で買収するのだ。

井阪社長とタッグを組む

デピント氏はシカゴ出身。地元のコンビニチェーンを経て02年に米セブンイレブンに入社。3年後に社長となった直後から積極的 ………

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