ポスト安倍は「菅」本命

策士策に溺れた今井と北村。コロナ政局で一気に形勢を逆転した菅は事実上の「首相臨時代理」として走り出した。

2020年9月号 POLITICS [「菅禅譲」やむなし]

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政府のコロナ対策の実権を、すでに菅義偉官房長官が完全掌握していることは、もはや誰の目にも明らかだ。「事実上の菅政権」が取り組む新たな方針は、はっきりしている。すなわち、感染拡大を恐れず経済を再稼働させる。国の緊急事態宣言は二度と出さない。感染者数が増えても予防は個人の自覚に任せ、国としてヒト・モノ・カネの動きを止めることはしない。たとえ世論の支持がなかろうが、断固実行する。その象徴が「Go To キャンペーン」であると考えれば、多少の混乱や不人気などお構いなく実施を強行することで、新方針を世論に強く印象づけるのがキャンペーンの最大の狙いでもあった。7月から菅氏は、これまでになくメディアに露出してこの方針を正面から説いている。一方、安倍晋三首相は何の指示も出せず、「菅主導のコロナ施策」を追認するだけの冴えない内閣スポークスパーソンの役柄に退いて ………

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