武漢ウイルス研の「バットウーマン」

「福」を呼ぶはずのコウモリが2千万もの人々に厄災をもたらすとは、誰も想像しなかった。石正麗研究員ただ一人を除いては。

2020年9月号 DEEP [米中「情報戦」の渦]

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中国でコウモリは「福」を呼ぶ動物として珍重されている。漢字「蝙蝠」の中国語の発音が「変福」と似ていることから、あらゆるものを「福」に変える効能を持つと考えられている。「福」を呼ぶはずのコウモリが2千万以上の人々にパンデミックという厄災をもたらすとは、誰も想像していなかった。武漢ウイルス研究所(WIV)の「バットウーマン(蝙蝠女侠)」、石正麗研究員ただ一人を除いては……。コウモリは約980種が広く世界に生息する空飛ぶ哺乳類だ。翼はあるが鳥ではない。人間社会に登場する新興ウイルス感染症のうち、約4分の3が「人獣共通感染症」である。中でもコウモリ由来の感染症は多く、致死率約50%のエボラ出血熱、40%のニパウイルス感染症、80%を超えるマールブルグ病のほか、2002年に中国広東省を中心に猛威を振るった重症急性呼吸器症候群(SARS)、12年に中東で広がった中東呼吸器症候群 ………

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