溺れるNECにNTTが手を差し伸べただけ。両社で海外展開と言うが夢のまた夢。
2020年9月号 BUSINESS
今年6月、NECがNTTを引き受け先とする第三者割当増資により約645億円を調達すると発表した。NTTはNEC株の5%弱を保有する第3位株主になる。「新聞の一面にNECの明るい話題が掲載されるなんて、いつぶりだろうか」と同社幹部は自虐的に語る。
NTTは光技術を駆使することで、2030年をめどに既存技術の約100倍のデータ伝送容量を持つ通信網の実用化を目指している。必要になるのがものづくりに長けたパートナー。旧電電ファミリーの長男格であるNECに白羽の矢を立てたのは一見、自然の流れのように見えるが、NEC社長の新野隆とNTT社長の澤田純の個人的なつながりがなければあり得なかった話だろう。新野と澤田は共に京都大学アメリカンフットボール部出身。名将・水野弥一が率いるチームで同時期に在籍していた。数年前に偶然の再会を果たしたという2人が旧交を温め、今回の資本業務提携に漕ぎつけた。NE ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。