コロナに新旧の歪み突かれた英国

号外寄稿(8月4日 15:40)By Loretta Napoleoni

2020年8月号 POLITICS [号外寄稿]

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英国北西部の中核都市マンチェスターの西側を流れるアーウェル川を渡ると産業革命の時代に織物業の中心地として花開いた町サルフォードがある。皮肉なことに英国の産業化と近代化の一翼を担ったこの町は一時、英国で最悪の新型コロナウイルスの感染地帯となった。5月初旬の10万人あたり死亡率は113人とロンドンを上回る不名誉な記録を残した。イタリアで感染爆発が起きたミラノやロンバルディアが裕福な工業都市だったのに対し、サルフォードは過日の栄光を完全に失い、ここ1世紀ほどは英国の最も貧しい地域の一つに数えられている。失業率や犯罪率も驚くほど高い。英国政府が発表した2019年地方自治体の貧窮度ランキングではサルフォードは317自治体のうち18位で人口の3分の1にあたる7万6000人が極めて困難な状況にあると認定された。経済を活性化させるため公共放送のBBCや民間放送のITVが地域 ………

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