「岸田じゃダメだ」。安倍、麻生が6月に8回も会談。早期衆院解散を協議したのは、後継岸田を密かに断念したから。
2020年8月号 POLITICS [そして誰もいなくなった]
昨年の参院選で地方議員ら100人に計約2901万円を渡したとする公職選挙法違反(買収、事前運動)で起訴された前法相の衆院議員、河井克行被告の事件は、核心部分がまるで明らかになっていない。公判でも明らかになることはないだろう。検察はもっと重大な「闇」にハナから頬かむりしている。妻の参院議員、河井案里被告の選挙違反は人数と金額が目立つだけで、それが「河井問題」の本筋ではない。自民党本部から夫妻に、なぜ1億5千万円も支給されたのか。二階俊博幹事長が「党に影響を及ぼすような大物議員じゃない」と突き放したのは、「官邸筋の人間で、党は関係ない」という意味だ。党からの資金も官邸からの要請だったと示唆しているのであろう。河井被告は安倍晋三首相と菅義偉官房長官の両方に直結する特別な存在だった。発端は8年前、安倍首相が予想を覆し「奇跡の復活」を果たした2012年9月の自 ………
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