新天皇・皇后に「コロナ禍の刃」

皇族方が出席する行事は、宮中祭祀を除き、軒並み延期・中止。「四大行幸啓」も全滅か。

2020年8月号 LIFE

  • はてなブックマークに追加

今からおよそ100年前、世界を震撼(しんかん)させた「スペイン・インフルエンザ」。日本では、少なくとも全流行期間(1918年8月~21年7月)に約2380万人が感染し、約38万人の死者を出した(内務省の記録「流行性感冒」)とされるが、皇室も感染に侵されていた。インフルエンザは「流行性感冒」と呼ばれ、感染した竹田宮(恒久(つねひさ)王)は急性肺炎を併発して19年4月に36歳で死去し、陸軍中央幼年学校在学中に感染した秩父宮(雍仁(やすひと)親王)は20年1月、重体に陥った(2カ月後に全快)。皇太子だった17歳の昭和天皇も18年11月に「流行性感冒」と診断され、12日間、病床に伏した。近年刊行の『昭和天皇実録』に記述されている皇室・宮中関係者の感染は氷山の一角でしかない。「皇室の方々に感染させないことを第一に過ごすしかない」。新型コロナウイルスの感染拡大が本格化した今年3月、 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。