「大戸屋騒動」第二幕 「お骨事件」未亡人の大逆襲

コロナ禍の逆風が吹きつける下で常軌を逸した攻防戦。果たして勝者など存在するのだろうか。

2020年6月号 DEEP

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大戸屋ホールディングスのお家騒動が意外な形で再燃している。創業家と手を握る形で新たに介入を始めたのは業界大手のコロワイド。新型コロナで外食産業が甚大な打撃を被る中、6月末の株主総会に向け攻防戦が激しくなりそうな気配だ。まずはお家騒動を振り返ってみよう。すべての発端は実質創業者である三森久実氏の肺がん判明だった。2014年7月の出来事である。

過激な蔵人金男が助っ人

久実氏の生家は甲州街道の栗原宿(現在の山梨県山梨市)で旅籠を代々営んできた家柄。長兄が18代目の家督を引き継いだ一方、久実氏は父方の伯父に養子として出された。その伯父が始めた定食屋を、久実氏は法人化し、「ごはん処」と銘打ち健康志向の女性客への浸透に成功。01年の上場をテコに全国展開を加速、海外進出も果たした。そんな矢先の病魔だった。翌月、久実氏は後妻・三枝子氏との間にもうけた当時25歳の智仁氏を執行役員にした ………

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