「手数料無料化」を仕掛けたのはSBIの北尾社長。ライバル各社は買い叩かれるか攻め滅ぼされる運命。
2020年6月号 BUSINESS
およそ20年前、新時代の旗手と持て囃されたネット証券が崖っぷちに立たされている。身売りどころか廃業まで囁かれる。かつて時代の寵児のごとく脚光を浴びたカリスマ経営者が、その椅子から逃げ出す有り様だ。ネット証券が苦境に陥ったのは、投資家が株式や投資信託を購入する際に証券会社へ支払う委託手数料がタダになったからだ。既に各社の投信の販売手数料や株式の信用取引の手数料などは無料化されており、株式の現物取引も1日50万円以下であれば、ほぼタダになっている。「米国のように全ての現物取引が無料化されるのは時間の問題」(ネット証券幹部)であり、収益の多くを手数料に頼ってきたネット証券は息も絶え絶え、風前の灯だ。
手数料無料化の流れを作り出したのは誰あろう、ネット証券最大手のSBI証券を傘下に持つSBIホールディングス(HD)の北尾吉孝社長(69)に他ならない。昨年10月 ………
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