捏造穴掘りに「血税600億円」

邪馬台国の候補地が国内に40カ所も。「町おこし」や「観光スポット」をでっちあげる発掘調査はやめるべき。

2020年5月号 DEEP [お先棒担ぐマスコミ]

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毎年のように600億円以上の巨費が投じられながら、その成果について専門家の批判を受け入れず、検証されない事業がある。しかも、その約8割が「血税」で賄われる。文化庁の緊急発掘調査費は無駄の塊である。数理歴史学者の安本美典氏(産業能率大学元教授)は酷評する。「道路や鉄道、工場などを作る時に遺跡物が出てくると、文化財保護法の規定により、緊急発掘して記録を残すように定められています。日本全国津々浦々で毎年約9千件もの発掘調査が行われています」安本氏は、その在り方について2つの問題点を挙げる。まず発掘調査の重要度判定について基準がないため、詳しく調査すればするほど費用が膨大になること。二番目は調査結果そのものについての疑念である。「東洋考古学者の梅原末治・京都大学名誉教授が正確かつ克明に記録することに重きを置くレールを敷いたため費用が嵩むことになりまし ………

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