関電が泣いて喜ぶ「榊原会長」

会長に就くのは「政府のいいなり」が特技の最軽量元財界総理。関電改革は夢のまた夢。

2020年5月号 BUSINESS

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高浜原子力発電所(福井県)を巡る役員らの金品受領スキャンダルで泥に塗れた関西電力の次期会長に前経団連会長(元東レ会長)、榊原定征(77)の就任が内定した。「日本を代表する経営者」「改革のため指導・監督をお願いしたい」などと3月14日に副社長から社長に昇格した森本孝(64)は美辞麗句を連ねるが、東レや経団連の首脳時代を通じ「改革」の動きから最も遠い位置にいた榊原を知る人なら失笑を禁じ得ない。「原子力マフィアの伏魔殿」に踏み込むどころか、君臨するだけのお飾りの会長という違った意味で「願ってもない方」(森本社長)なのだ。

会長就任に関西財界二の足

榊原は6月の株主総会での取締役選任を経て同日の取締役会で会長に就く予定。非常勤の社外取締役で代表権を持たない一方、取締役会議長を務める。代表権を持たないのは金品受領問題の調査に当たった第三者委員会の委員長(元検事総長)、但木敬一(7 ………

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