森氏を社外取に招聘したのは郵政「侵食」の目論見。金融庁にとって厄介な存在になりかねない。
2020年5月号 BUSINESS
3月下旬、金融業界に仰天ニュースが舞い込んだ。金融庁前長官の森信親氏が5月の株主総会で、米保険大手アフラック・インコーポレーテッドの社外取締役に就任するというのだ。森氏は1980年に大蔵省に入省。金融庁で監督局長など出世コースを歩み、15年7月に長官に就任した。菅義偉官房長官ら政治家の威光を背に3年もの間事務方トップを務め、「歴代最強(最恐)長官」と恐れられた人物だ。退官わずか1週間後に「日本金融経済リサーチ」なるコンサル会社を設立し、ANAホールディングス顧問など多くの役職を務める。ただ長官時代に、横浜銀行を抱えるコンコルディア・フィナンシャルグループから大蔵OBの寺澤辰麿社長(当時)を追い出すなど金融機関のガバナンスに強権を発動した森氏。さすがに金融機関への天下りは控えてきたが、遂に馬脚を現した。コンサル設立直後、菅義偉官房長官が「あってはならない ………
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