MIDI「39年ぶり進化」の深謀

日本が主導権を握る国際標準規格が初めて改定された。対応機器の登場が待たれる。

2020年5月号 BUSINESS

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デジタル時代になりグローバル競争から脱落した日本のIT産業。インターネット登場以後、製品やサービス分野での凋落は見るに忍びないほどだ。デジタル技術に関連した各種規格の国際標準においても同様で、国際標準化活動では欧米企業が主導権を握ることがほとんど。そのような劣勢状況のなか、1981年に策定され、以後40年近くに渡り日本企業が一貫して主導権を握る国際標準規格がある。MIDI(ミディ、Musical Instrument Digital Interface)だ。その名が示している通り、電子楽器の演奏データを機器間で通信するための規格だ。81年に、ヤマハ、ローランドなどの日本の大手楽器メーカーが主導するMIDI規格協議会(現在の音楽電子事業協会)とMIDI Manufacturers Association (MMA) により策定され、以後、80年代になって急速に普及したシンセサイザーやレコーディング機材といった音楽分野でのデジタ ………

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