中国「健康一帯一路」の奸計

世界に撒き散らしたウイルスを、世界制覇のテコにする発想は「放火犯が消防士のふりをしている」に等しい。

2020年5月号 BUSINESS [「医療支援」で世界制覇]

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新型コロナウイルスに苦しむ欧米や、恐怖に震える中近東やアフリカに、中国は医療用マスクや防護服、人工呼吸器、治療薬などの供与を続けている。既に世界120カ国に援助、国営新華社通信は、「正々堂々と言う、世界は中国に感謝すべきだ」とのタイトルの論評を掲載した。国内に中国憎しの嫌中派が一定程度いるのは確かで、そうした雑誌、書籍がよく売れてはいるが、大半の国民は、中国の影響力は無視できないことを知り、政治体制や中華気質に好悪はあっても、理解して付き合おうと考えている。だが、昨年12月8日、湖北省武漢市内で最初の新型コロナの肺炎患者が発症。以降、市内の海鮮市場を中心に多くの肺炎患者が発生したのに対処せず、逆に警告した医師を拘束。都市封鎖に踏み切ったのが1月23日。春節(1月25日からの旧正月)前の国内外大移動で、世界各国に新型コロナを撒き散らした張本人が、「感 ………

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