読売が狙う「紙」の「ブルーオーシャン」

足かせの販売店網を活用する「残存者利益」戦略。デジタルへの移行を加速する日経新聞の逆張り。

2020年4月号 BUSINESS

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新聞部数の急速な減少を受け各社は電子版への移行を図っているが、読売新聞は逆に販売店網を維持・活用し「紙」の世界で1人勝ちを狙う「ブルーオーシャン」戦略を際立たせている。部数はいずれ下げ止まるだろうとの見通しを念頭に、他の全国紙などからシェアを奪うことで生き残りを図る「残存者利益」作戦とも言える。ただ、現状では部数減が止まる気配はなく「オーシャン」自体の規模は縮小し続けており、前途は楽観を許さない状況だ。日本新聞協会によると、新聞(加盟日刊紙、10月末現在)の総発行部数は1997年の5376万部をピークに減少に歯止めが掛からず、19年には3781万部まで落ち込み、22年間で約1600万部を失った。09年までは5千万部台を保っていたものの、その後スマートフォンの本格的普及などで減り幅が拡大。特に18年と19年は2年連続で前年比200万部を超えるマイナスとなり、漸減から急減 ………

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