生理学巻き込むハイレゾ論争

ソニーなど音響機器メーカーはネット配信に商機をうかがう。決着せぬ方がいいのかも。

2020年4月号 LIFE

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若者がたむろしないよう、高周波の音を流している——。東京駅近くのお洒落でアダルトな商業施設として有名な新丸ビルやKITTEの入り口付近で「キーン」という不快な音が聞こえるという。SNSには「近くを通るだけで辛い」「頭が痛くなる」「耳が壊れる」といった投稿もある。この音の正体は「モスキート音」と呼ばれる17kHz付近の高周波音だ。高周波は、加齢による耳の衰えとともに聞こえなくなるため「若者を寄せ付けないための施策」として知られている。「あくまでもネズミよけが目的」というのが施設側の言い分だが、20代以下を中心に不快感を訴える人が多数いることは事実だ。オーディオの世界にも、高周波をめぐる議論が存在する。「ハイレゾ論争」だ。ハイレゾは、高解像度を表す”High-Resolution”の略。CDよりも遥かに高い解像度でデジタル収録した「良い音」の音楽ソフトに対し「人間が知覚できな ………

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