明太子御三家で独り負け「やまや」赤字迷走

多角化に失敗して財務内容が悪化し、自己資本比率は1・3%と債務超過一歩手前まで低下。地元では創業者親子の確執も囁かれる。

2020年4月号 BUSINESS

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福岡の辛子明太子メーカーといえば「やまや」「ふくや」「かねふく」が御三家だが、その一社やまや(社名は「やまやコミュニケーションズ」)の動向が取引先の間で話題になっている。というのも、2019年8月期は15億円の最終赤字を計上して財務内容が悪化。もともと借入金が多いうえに自己資本比率は1.3%と債務超過一歩手前まで低下し、「御三家で独り負け状態」(水産業界関係者)となっているのだ。地元紙記者によれば、ライバルのふくやは多角化に成功しており、かねふくは各地に展開する「めんたいパーク」など本業が好調だという。こうしたなか、19年6月にはやまや創業者の山本秀雄取締役(非常勤)名誉会長(73)が義弟で腹心の山脇実利氏を代表に据えて「沖縄やまや」(沖縄県豊見城市)を設立。地元泡盛メーカーとタイアップして明太子の現地生産を目指すことになった。やまやから商標ロゴや製 ………

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