親に逆らう悪ガキ「前田道路」

前田建設による子会社化方針に強く反発するが、独禁法違反の常習者に同情の声なし。

2020年3月号 DEEP

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内輪の結束の固さで知られる建設業界で珍しい“親子喧嘩”が始まった。準大手ゼネコンの前田建設工業が持分法適用会社の前田道路に対し連結子会社化を提案。独立志向の強い前田道路が拒否すると1月21日から株式公開買い付け(TOB)を始めた。舗装業界2位で実質無借金の前田道路だが、58年前に破綻し、前田建設に救済された歴史がある。「現在の市場評価はわが社が勝る」と強気の前田道路だが、独占禁止法違反常連の同社へ同情はない。

5年間に5度の課徴金命令

「前田建設との間で事業シナジーが見込めない」「当社は収益力が前田建設を圧倒的に上回っている」TOB開始前日の1月20日、前田道路は前田建設の子会社化提案に対し、こんな反論を公表した。さらに前田建設が発行済み株式の過半を有する親会社になることは「資本市場からの評価がより乏しい企業によって経営されることを意味する」といったくだりもあった。自社の方が経営 ………

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