アマゾンに喰われる楽天

EC市場の伸びが鈍化すれば、アマゾンは容赦無く楽天に襲いかかる。今の三木谷に弱い店舗を庇護する余裕はない。

2020年3月号 BUSINESS [大事の前の小事]

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楽天は2月7日「公正取引委員会の調査を受けている」と発表、10日には立ち入り検査が始まった。インターネット・ショッピングの「楽天市場」で3月から予定している一定金額以上の買い物についての「送料無料化」に対し、一部の出店店舗が「優越的地位の濫用だ」と公取に駆け込んだ。楽天は昨年末には携帯電話の試験サービスで3時間半の通信障害を起こし、総務省から行政指導を受けたばかり。会長兼社長の三木谷浩史(54)が焦燥感を漂わせているのは、アマゾン・ドット・コムの脅威がひたひたと背中に迫っているからだ。楽天が公取から調査を受けていることを認めた2月7日は、奇しくも同社の設立記念日。23年前のこの日「楽天は社員6人、13店舗で始まった」というのは、三木谷が好んでする創業時のエピソードだ。今や楽天市場は会員約1億人、国内流通総額約3兆4千億円(2018年)の巨大サービスに成長した ………

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