物流コスト上昇に耐え切れず醸造所閉鎖。ふるさと納税の看板商品を失う岩手県西和賀町はお先真っ暗。
2020年2月号 BUSINESS
日本郵政社長に就任した元岩手県知事、増田寛也氏を座長とする民間組織「日本創成会議」がかつて「岩手県内で最も消滅の可能性が高い町」と名指しした岩手県西和賀町。人口5500人の寒村が今、大揺れに揺れている。ふるさと納税の返礼品として人気を集めていた町の看板商品「銀河高原ビール」の生産中止をメーカーが決めたからだ。致命傷になったのは物流コストの上昇。町おこしの希望は、絶望に変わりつつある。事の起こりは昨年12月15日。銀河高原ビールが突然「西和賀町の醸造所を2020年3月で閉鎖し、長野県軽井沢町にある親会社(ヤッホーブルーイング)に生産を委託する」と発表。西和賀の醸造所ではヤッホーブルーイングからの出向者3人と地元の19人が働いている。醸造所が閉鎖になれば、彼らは仕事を失うことになる。会社は「希望者は長野で受け入れる」としているが、従業員たちは「いきなり長野 ………
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