「日本一危険」と囁かれる新生フジタの建設現場

G20観光相会合の開催ホテルは竹中工務店が匙を投げた難案件。突貫工事で完成直前に相次ぎ死傷者。

2020年2月号 BUSINESS

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建設関係者の間で「日本一危険な現場」と囁かれていた北海道の工事が、ようやく完成を迎えようとしている。国際リゾートとして開発が進むニセコエリアにある倶知安町。スキー場のほど近くで、大和ハウス工業の子会社、準大手ゼネコンのフジタが代表となった建設企業群が手掛ける、超高級ホテル「パークハイアット」の建設現場だ。同ホテルの開業日は1月20日。通常規模の部屋でも1室あたりの宿泊料金は1泊15万円近くする。ただ、そんな華やかさとは対照的な死傷事故が昨秋以降、相次ぎ発生した。納期ギリギリの突貫工事の裏に、膨張を続ける大和ハウスグループの成長のひずみが見え隠れする。

G20会場で転落死亡事故

最初の事故が発生したのは、10月17日の午前7時前。入り口からすぐの会議場棟の外側で作業をしていた札幌市の西島光寿さん(当時42歳)が足場から転落しているのが発見された。西島さんは病院に運ばれたが、ま ………

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