「純血主義」ぶっ壊す!南都銀行の「橋本革命」

「奈良県人に非ずんば」の行風を打破するため、44歳の金融庁職員を副頭取に大抜擢。果たして、どうなったか。

2020年2月号 BUSINESS

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日銀のマイナス金利政策による利ざやの縮小や地方経済の衰退によって、本業収益の悪化に喘ぐ地方銀行。10年後の存続すら危ぶまれる中、ある地方銀行で「革命」が起きているのをご存じだろうか。古の都・奈良に本店を置く南都銀行だ。「革命」と聞くと、フランス革命のように一般市民が立ち上がって既存の統治システムを刷新するイメージを持つが、南都銀行で革命を主導するのはトップに君臨する橋本隆史頭取。お堅い地銀の中でも、超保守的な純血主義を貫いてきた南都銀行が突如、宗旨替えしてしまったから、銀行業界や地元経済界に衝撃が走るのも無理はない。

「黒船襲来」に等しい衝撃

橋本頭取は昨年2月、革命の号砲とばかりに副頭取含みで一人の顧問を迎え入れた。その人物こそ、昨今の銀行業界で「時の人」となった元金融庁の石田諭氏にほかならない。石田氏は旧第一勧業銀行出身で、直近は金融庁で地域金融企画室長を務め ………

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