日産内田は「ゼロ票」だった

誰もダメだと言わなかったので大逆転で社長に。今夢中なのは引き立ててくれた先輩の退職金を倍にすること。

2020年2月号 BUSINESS

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レバノンに逃亡した前日産自動車会長カルロス・ゴーンが2020年1月8日の記者会見で、「クーデター」を画策した者として名指ししたうちの一人、豊田正和は日産の筆頭社外取締役にして今や筆頭株主ルノーと対峙する日本側の最高権力者だ。日産は19年6月の定時株主総会後に指名委員会等設置会社に移行し、社外取締役が取締役会の過半数を占める体制にガバナンスを改めた。元経済産業審議官の豊田は社長人事に大きな影響力を持つ指名委員会の委員長に就任した。しかし豊田は、社長兼CEO選びで、おそらく日産のみならず日本の産業界にとって取り返しのつかない失敗を犯してしまった。話は今から4カ月前に遡る。日産ではゴーンの後に社長兼CEOに就いた西川廣人が不正報酬を得ていたことが発覚。9月16日に辞任に追い込まれ、急遽、後継社長選びが必要になった。業績悪化中の日産は、社長不在という経営の空白期 ………

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