たまらず「東アジア地域包括的経済連携」への参加を拒否。日本が慰留しても無駄だろう。
2020年1月号 GLOBAL
日中韓やインド、東南アジア諸国連合(ASEAN)など16カ国による自由貿易協定「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)」の交渉が大詰めを迎えていた10月、インドのピユシュ・ゴヤル商工相は国内経済界に対し、協定参加を拒否すればインドは高い代償を払うことになる、と公然と警告した。「もしRCEPに参加しなければ、インドはこの巨大な貿易圏から取り残されることになる。世界が急速にグローバル化するなかで相互依存はますます進むだろう。こうした状況下で蚊帳の外に置かれていたらインドは恩恵を受けることができない」つまり、インド政府は中国が後ろ盾となってまとまりつつあったRCEPに参加するつもりだったのだ。ところがその数週間後、ナレンドラ・モディ首相はRCEPが現状のままならインドは撤退する、という劇的な方針転換を発表してアジアの首脳陣を驚かした。11月初旬、バンコクで行われたRCEP ………
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