日本郵政「影の首領」が強気の理由

放送法を熟知し、政界人脈を駆使する鈴木副社長。その豪腕に依存する病んだ郵政。

2019年12月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

かんぽ商品の不正販売を報じたNHKに日本郵政が抗議した問題は、図らずも日本郵政を牛耳る「影の首領(ドン)」がだれなのかを白日の下にさらした。鈴木康雄上級副社長こそ、その人だ。総務省で事務次官まで上り詰めた鈴木氏が日本郵政の副社長に就任してから6年余り。長門正貢社長らが反省の弁を口にしたにもかかわらず、鈴木氏は一貫して「NHKは暴力団と一緒」などと、懲りない発言を繰り返している。不正販売の実態が明らかになった日本郵政グループに今、求められるのは積年の悪弊を断ち切ることのはず。だが、旧態依然とした元官僚が事実上のトップに君臨し続けることこそが、このグループの本当の病巣なのだ。かんぽ商品の不正販売を報じた昨年4月のNHK番組「クローズアップ現代+」に対し、日本郵政が抗議していた問題で、10月初旬、野党合同ヒアリングが行われた。出席した鈴木氏はいつにもまし ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。