トヨタ滅ぼす御曹司と守役

創業家章男社長と先生役小林副社長の「専制」に社員は辟易。得意の「大胆かつ緻密な議論」は消え、本業に響き始めた。

2019年11月号 BUSINESS [ 中途採用増「本当の理由」]

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トヨタ自動車は2019年度に採用する総合職に占める中途採用の割合を18年度の1割から3割に引き上げ、将来的には5割に引き上げる。転職が当たり前となって人材の流動化が進む時代に、トヨタが中途採用を強化するといった話は誰も驚かないが、この計画には「裏」がある。「トヨタでは20代から30代の若手社員の依願退社が続出して社内問題になっている。それで人手が足りなくなって急遽、中途採用を強化することになった」と、トヨタの中堅幹部が明かすのだ。別のトヨタ社員は「この2、3年で採用した東京大学出身の新卒採用者が半数近く退社した。グローバルな仕事ができて、給料水準も高いことから、キャリア官僚の内定を蹴って入社した者もいたが、会社の雰囲気に失望してあっさり辞めている」と語る。いずれも退社の理由は、「周囲も含めて社長の意向を忖度ばかりして仕事をすることに嫌気がする。自分の ………

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