ハイテク敗戦の鬼子「米マイクロン」が高笑い

2019年9月号 BUSINESS

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半導体メモリー大手の米マイクロンテクノロジーが6月、広島工場において10年ぶりとなる新棟を披露した。サンジェイ・メロートラCEOは、「我々は半導体業界で世界4番手にまで成長した。今後数年間に数十億ドル規模の投資を行う」と意気軒昂。地元経済を潤すけっこうなハナシに聞こえるが、実は「ハイテク敗戦」の鬼子だ。血税を投じて育てた虎の子「エルピーダメモリ」を競争相手に叩き売らざるを得なくした経済産業省の無能さはジャパンディスプレイの迷走と二重写しだ。マイクロンはポテトチップスで有名なアイダホ州が本社。78年に創業し、DRAMという半導体メモリーを主力に業容を拡大してきた。日米半導体協定(86年)に至るダンピング提起では中心的な役割を果たした「極めて政治的」な一面を持つ。日系企業とは縁が深く2002年には東芝の米DRAM工場を買収したが、極め付きは13年7月のエルピーダメモ ………

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