2019年9月号 BUSINESS
金融庁の前長官、森信親の側近政治はつとに有名だった。お気に入りのイエスマンばかり抜擢し、人事は歪み人心は倦んだ。7月に続投が決まった遠藤俊英長官(1982年大蔵省入省)は、衆目が一致する「前長官の取り巻き3人衆」を主要ポストから外した。「幹部人事の正常化」(庁内)と、手を叩く向きもある。干されたのは油布志行(もとゆき)(89年大蔵省)、堀本善雄(90年大蔵省)、屋敷利紀(89年日銀)の3人衆。遠藤長官は監督局長の栗田照久(87年大蔵省)を除く、4人の監督局幹部(審議官、参事官、総務課長ら)のクビを挿げ替えた。その中に油布と堀本の名前があった。油布は監督局担当審議官から総合政策局審議官に異動。金融行政の最重要課題である地域金融機関のモニタリング総括から、かつて担当した「開示行政」に逆戻りの屈辱である。ちなみに油布に代わって地域金融を担当するのは、総合政策 ………
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