習近平「対プーチン」でつまずく

ロシアの傍観で対米徹底抗戦を修正。北戴河会議を控え、巻き返す機会は限られている。

2019年8月号 GLOBAL

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6月下旬に大阪で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議の期間中、世界の注目を最も集めたのは6月29日午後の米中首脳会談だった。5月初めに米中貿易協議が暗礁に乗り上げた後では初となる、米大統領ドナルド・トランプと中国の最高指導者(国家主席兼共産党総書記)習近平の直談判だったからだ。仮に首脳会談が物別れに終われば、トランプは対中制裁の第4弾として3千億ドル(約32兆円)相当の中国製品に上乗せ関税を課すと予告していた。すでに発動済の第1~3弾(総額2500億ドル=約27兆円)と併せて、米国に輸出されるほぼ全ての中国製品に制裁関税が課されることになり、米中貿易のみならず世界経済に負の衝撃を与える事態が懸念されていた。

「トランプは私の友人」

とはいえ、貿易交渉の完全決裂は米中どちらも望んでいなかった。果たせるかな、実際の会談で習とトランプは協議再開に合意。さらに会談後の記者会見でトラン ………

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