孫正義「ARM再上場」の野望

米中対立とファーウェイ問題に加えARMの再上場。極めて複雑な多元連立方程式を、どう解いていくのか。

2019年8月号 BUSINESS [伸るか反るか]

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米アップルは2019年6月末、英ARMの主任設計者マイク・フィリッポ氏を引き抜いた。ARMはスマートフォン向けCPUコアの設計で世界シェア9割超を誇る知財(IP)ベンダーで、孫正義社長率いるソフトバンクグループ(SBG)が16年7月、約3兆3千億円で買収した。ARMの半導体設計技術をリードしてきたフィリッポ氏の引き抜きをめぐって、アップルがMacのCPUを米インテル社製からARMベースのオリジナルに移行するのではとの憶測がさらに強まる一方、孫社長のARM再上場戦略に影響を与えるのではないかと囁かれている。今年5月、米国商務省がファーウェイを米国製品の輸出を事実上禁ずるエンティティリスト(EL)に掲載すると、ARMは直ちにファーウェイとの取引を中断した。そのファーウェイについてトランプ大統領はG20大阪サミット後の記者会見で、米国企業との取引を容認したものの、ELから外すかどうかについて ………

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