最終損失は仰天の2150億円。三菱グループの金融支援は最小限で、商事支配強まる。
2019年6月号 BUSINESS
5月9日、千代田化工建設の2019年3月期決算と、同社に対する支援策が公表された。第1四半期時点では通期で65億円の黒字を見込んでいたのが、第2四半期に突如として1086億円の赤字を計上。第3四半期では損失の膨らみ具合が小幅にとどまったことで「損失計上も一巡したか」と思われたが、この日の発表では最終的な損失は2149億円に倍加し、株主を仰天させた。しかも591億円の債務超過転落というオマケ付き。1990年代末の経営危機以来、営々と積み上げてきた自己資本は吹っ飛んで、文字通り「失われた20年」となった。米国でシェールガスの開発が再開されたうえ、17年に襲来したハリケーンの復興事業が本格化して、米国のキャメロンLNGプロジェクトで建設コストが跳ね上がったことなどが、巨額損失の原因とされている。
山東理二社長兼CEO(最高経営責任者)は業績見通しを下方修正した同7日、全社員に向 ………
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