米国を猛追する中国「科学技術パワー」

豊富な研究開発資金に加え、研究者数、論文数でも米国を凌駕。中国はコピー大国を脱し、「創新」(イノベーション)で米国に追いついたか?

2019年6月号 BUSINESS [草刈り場になる日本]

  • はてなブックマークに追加

今年4月、米国ワシントンのシンクタンク「情報技術イノベーション財団(ITIF)」が公表した報告書がちょっとした波紋を呼んでいる。というのも「中国はイノベーションでアメリカに追いついたか?」という刺激的なタイトルが付けられていたからだ。貿易や知的財産をめぐる米中の対立が激化しているとはいえ、科学技術力で米国はまだまだ圧倒的な自信を持っている。報告書はそのプライドを傷つけかねない内容となっていた。研究開発費、研究人材、知財、ハイテク輸出など36の指標について米国と中国を徹底比較した結果、国際特許の出願数では米国の80・9%まで迫り、ハイテク輸出では既に米国を2倍以上凌駕していることが明らかとなった。報告書は「中国はコピー大国を脱し、イノベーション分野で世界のリーダーを目指している」と分析したうえで、「今後も米国が先端技術産業の恩恵に浴したいと思うな ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。