「ゴーン窮地」東京地検も茨の道

ルノーが不正支出を告発し始めた。フランスの検察からも刑事責任を追及される可能性まである。

2019年5月号 DEEP

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保釈されたカルロス・ゴーン日産自動車前会長が記者会見の開催をツイッターで告知した翌日の4月4日、東京地検特捜部は「オマーンルート」と呼ぶ新たな会社法違反(特別背任)の疑いで4回目の逮捕に踏み切った。すると、弁護人は同9日、ゴーン氏が「無実」と「日産の陰謀」などを強調する動画を公開し、攻防は激しさを増している。ただどちらも今後は「茨の道」と言うほかない。

「これは陰謀、謀略、中傷だ」

ゴーン氏は昨年11月19日以降、次の三つの容疑で、3回にわたって逮捕された。①2011~18年各3月期の有価証券報告書に虚偽の役員報酬額を記載したとする金融商品取引法違反の疑い②08年10月、リーマンショックで損失が出た新生銀行のデリバティブの契約者をゴーン氏の資産管理会社から日産に変更し、約18億5千万円の評価損を負担する義務を日産に負わせた会社法違反(特別背任)の疑い③後日、デリバティブの契約者を日産から資 ………

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