偽投資団「mface」巧妙な手口

ソフトな語り口で181億円も集めた。人心掌握に重きを置いた勧誘マニュアル全解剖。

2019年5月号 DEEP

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「吉野グループ限定のキャンペーン」。2014年暮れ、こんなタイトルの文書が、このほど特定商取引法違反の容疑でトップが摘発されたグループの会員に向けて配られた。「1人5千ドルを出してくれる会員4人をグループに紹介すれば、2千ドルか5千ドルが当たる抽選会に参加できる」という内容だった。摘発されたトップとは「第2のフェイスブックになる」と豪語して全国の高齢者2万3300人から総額181億円のカネを集め、3月中旬に警視庁に特定商取引法違反の疑いで逮捕された吉野美穂子のことだ。この事件では吉野のほかに側近ら3人も逮捕された。カネ集めの手口は冒頭で紹介したように、いかにもマルチ的だった。吉野はセミナーで、極貧生活から抜け出して資産を増大させたという自らの成功ストーリーを語ったうえで、「マレーシアに本拠があるSNS《mface》の広告枠を買えば、電子クーポンが付いてそれが何倍に ………

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