まだらボケ二階の「妖刀」

「安倍4選」も「小池再選」支持も、アドバルーンとしては抜群の効果。「妖刀使い」の切れ味が戻ってきた?

2019年4月号 POLITICS

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一時は「ボケ老人」と揶揄された自民党重鎮、二階俊博幹事長が息を吹き返しつつある。周囲の反発をおそれない数々の言動は、徹底したリアリズムと長年培った政局観に裏打ちされたものだ。政局の主導権は渡さない――。傘寿を迎えた老政治家からにじみ出るのは権力に対するあくなき執念だ。「出馬することになれば、全面的に協力するのは当たり前だ。実績を見れば分かる」3月4日。二階氏が記者会見でぶち上げたのは、東京都の小池百合子知事の再選支持だった。翌日には「ほかに勝てる人がいるのか」とたたみかけた。二階氏と小池氏はかつて新進党や保守党で活動を共にした「同志」。今でも定期的に懇談を重ねる。4日も小池氏が党本部を訪れた。再選に向けた「二階詣で」の見方がもっぱらだ。二階氏がそんな小池氏にシンパシーを抱いているのは間違いない。自民党東京都連は反発する。小池氏は2016年の都知 ………

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