英国撤退はブレグジットが原因ではない。欧州よりアジアで生産する方が合理的だからだ。
2019年4月号 GLOBAL
英国内で自動車産業のここ数年の惨状の“元凶”として槍玉に挙がっているのが、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)をめぐる混乱だ。確かに最近の業界のデータを見ると、意気消沈するような数字が並ぶ。2018年の英国の自動車生産台数は前年比で9.1%減の152万台と、ここ5年で最低水準に落ち込んだ。19年1月の対中国輸出台数は前年同月比72.3%減、欧州大陸向け輸出は約20%減。18年の英国自動車産業の設備投資額は46.5%減となり、5億8800万ポンド(約860億円)まで縮小した。ホンダが2月に発表した英国スウィンドン工場の閉鎖でも、巷では英国がEUから離脱することが最大の原因だろうと噂されている。閉鎖により、直接雇用されている3500人に加え、部品メーカーなどサプライチェーンに在職する3500人の、最低7千人が職を失う。英自動車業界もブレグジットを歓迎しないという立場をとっている。だが ………
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