渋谷再開発「大外し」の東急迷走

渋谷再開発は酷評の嵐。鉄道分社で「大東急」構想浮上もブランド復活は夢のまた夢

2019年4月号 BUSINESS

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東京急行電鉄の経営が迷走している。バブル期の放漫経営に起因する東急グループの危機が表面化して四半世紀以上。歴代トップは延々と「構造改革」を唱えてきたが、財務は改善しても新たな針路が見えない。祖業の鉄道事業はトラブル続きで今秋分社化され、電鉄本体に残る不動産事業は系列の東急不動産ホールディングス(HD)との統合構想が浮上しているが、収益地盤の渋谷は大規模再開発が裏目に出て人気が低迷。先行きに暗雲が漂っている。「エネルギッシュで次々にいろんなことをした。その姿勢を次の代へ引き継いでいきたい」2月9日に長野県青木村で開かれた五島慶太(1882~1959年)の顕彰看板の完成式典。出席した東急電鉄社長、高橋和夫(62)はグループ創業者の功績をこう語った。

「内務官僚」3代続きのツケ

鉄道院の官僚だった五島が役人生活に見切りをつけ、武蔵野電気鉄道(東急電鉄の前身、東横線の旧事業母体)常務 ………

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