「マネロン審査」に震えるゆうちょ銀

ゆうちょの顧客管理の甘さは、裏社会の紳士が一番よく知っている。FATFの実地調査を受けたらイチコロ。

2019年3月号 DEEP

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今年の秋、日本の金融界の息の根を止めるほどの試練が待ち受けていることをご存知だろうか。金融当局と邦銀が奈落に突き落とされる事態となりかねない。「(金融作業部会)」の対日相互審査が行われるのだ。FATFとは、マネーロンダリング(資金洗浄)とテロリストらへの資金供与を防止するため、各国が遵守すべき国際基準の策定やその履行状況を監視(加盟各国による相互審査)する国際機関。マネロン・テロ資金防止は、G20が声高に叫ぶ国際社会の最重要テーマだが、日本は前回の第3次相互審査で最低評価を受けた。万が一、2度続けて最低評価を受けることになれば、邦銀のグローバルな活動を制約する措置が発動される恐れがあり、金融庁も気が気ではない。

「リオの屈辱」の二の舞い

まずは日本がマネロン・テロ資金供与対策の「落第生」とレッテルを貼られた経緯を説明しよう。およそ10年前の2008年10月。ブラジルのリオデジャ ………

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