朝日新聞「渡辺社長」5年目の通信簿

4年間で部数が112万部減り、売上高は400億円の落ち込み。合格点は不動産のみの迷走経営。

2019年3月号 BUSINESS [NYTにはなれない!]

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今年創刊140周年を迎えた朝日新聞。渡辺雅隆社長(59)は1月7日に東京本社で開いた年始の会で、2018年の新聞協会賞(編集、技術両部門)と新聞広告大賞の「三冠」を受賞したことを「快挙」と自賛した。しかし、渡辺氏が社長に就任してから4年余りで新聞販売部数(ABC協会調査)は112万部減少、売上高も400億円規模で減る見通しだ。取材力や影響力の低下も目立つ。何より、部数では読売新聞に劣るが質では負けないとのプライドが薄れてきたのが気になる。渡辺社長が16年度からスタートさせた新中期経営計画(中計、~20年度)はこの3月で3年目を終えるが、掲げた売上高目標は早々と断念。ライバル読売新聞との部数差縮小を目指したものの逆に拡大、切り札と頼んだM&Aも失敗した。不動産事業が目標を達成しただけで、明るい展望は見えない。

読売の部数が朝・毎の合計上回る

「私が入社した時、読売新聞は朝日、毎日よりも部数が少ない ………

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