「奇跡のバナナ」商法の陰に豊田通商

出資金集めに走る「みんなで大家さん」とトリッキーな不動産取引。苦しまぎれの損切りが裏目。

2019年2月号 BUSINESS

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ショッピングモールがバナナの研究開発施設に早変わり?こんなキツネにつままれたような不動産投資話が降って湧いている。舞台は豊田通商が福岡県水巻町に開発した複合商業施設「グランモール」。カネ集めに邁進するのは、あの「みんなで大家さん」である。北九州市の西隣にある水巻町の国道沿いに豊田通商が約7万㎡の土地を取得したのは2008年4月のこと。もともと一帯は1990年代から地元の不動産業者が中堅ゼネコンと組んで開発を目論んでいたらしく、実現しないまま07年に新興不動産会社のゼクスに転売され、最後は豊田通商の手に渡った。当初、投資額100億円と伝えられたグランモールが全面開業にこぎ着けたのは11年7月。建物の延べ床面積は約4万6400㎡に及んだが、核テナントの誘致は迷走。最終的にはディスカウント店「ラ・ムー」と地元資本のホームセンターに落ち着いた。そんな苦難の船出もあり ………

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