そもそもINCJの報酬体系は、志賀会長に7億円を払う仕組みになっており、経産省の嶋田次官が力ずくで揉み消しにかかった。
2019年2月号 BUSINESS [もはや「ゾンビ救済機関」]
民間出身の取締役9人が一斉辞任するという、前代未聞の騒動を起こした産業革新投資機構(JIC)。辞任劇から2カ月が経ち、関係者が真相を語り始めた。これまでメディアでは「場合によって1億円を超えるJICトップの報酬体系に官邸、経産省が異論を唱えたことが決裂の原因」と報じられてきたが、事の真相はJICの前身である産業革新機構(INCJ)の報酬体系にあった。そもそも志賀俊之会長は退任後、7億円の報酬を得る仕組みになっており、前任の会長らはすでに1億円を超える報酬を受け取っているのだ。INCJが出資している液晶メーカーのジャパン・ディスプレイ(JDI)は経営破綻間近と見られ、3千億円近い血税が焦げ付くことになりそうだ。JDIへの出資を決めた時のトップ(志賀)が「濡れ手で粟」の7億円では、国民が納得しないだろう。
前JIC社長の田中正明と経済産業省事務次官の嶋田隆は昨年、3回面談 ………
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