「禿頭」作戦で対中包囲網に風穴

台湾地方選で蔡政権が大敗。台北の柯文哲や高雄の韓国瑜らポピュリストの裏に地殻変動。

2019年1月号 GLOBAL

  • はてなブックマークに追加

台湾民進党・蔡英文政権が11月24日の統一地方選挙で大惨敗を喫し、蔡英文総統(62)は党主席を辞任した。蔡は2020年総統再選へ巻き返しを図るが、台湾政局は混迷の色を深めるばかり。米中首脳会談で対中関税引き上げを当面凍結しながら90日の期限付きで譲歩を迫るドナルド・トランプ米政権の対中包囲網にも大きな風穴が開いた。今回の統一地方選挙は「九合一選挙」と呼ばれ、台湾の人口2300万の7割を占める6大直轄市から町会長まで九つの階層を改選。注目は21県市中、6大直轄市で人口上位の台北、台中、高雄、新北の4市だった。台北では前回、民進党自らが支持した柯文哲(59)に対して今回は独自候補を擁立。国民党候補と三つ巴になったが、民進党候補は大差で埒外。深夜2時過ぎまで国民党候補とせりあった末、柯文哲が僅差で逃げ切った。民進党結党の原点となった美麗島事件の舞台で民進党市政が20年 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。