ゆうちょ池田社長「辞意」の連鎖

運用難無視で、旧郵政省のドンが仕組んだ限度額引き上げ。政治のエゴで郵政4社バラバラ。

2019年1月号 BUSINESS

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16年4月に25年ぶりに通常貯金+定期貯金で合計1300万円に引き上げたばかりのゆうちょ銀行の預入限度額が、19年4月にまた引き上げられる。本稿執筆時点では上積み額が未定だが、代わりに経営改革を条件とする二段階案が有力だ。郵政民営化法に規定された3年ごとの総合検証の一環として民営化委の検討課題になったのだが、バナナの叩き売りみたいで、現時点では引き上げる根拠が乏しいように見える。ゼロ金利で経営難の地方銀行は例によって「資金シフトが起きる」と反対、金融庁も「官業の民業圧迫」懸念から難色を示す。それでも強行するのは、4月の統一地方選と7月の参院選を控えた政府・与党が「政治案件」にしているからである。経済に暗い自民党議員は様変わりの地方金融の現状などろくに見ていない。彼らの頭には、かつて地方の集票マシンだった特定郵便局長の全国郵便局長会(旧全特)のイメージ ………

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