事故当時の原子力設備管理部長の「調書」が有罪立証の柱。勝俣ら旧経営陣は「ちゃぶ台返し」を否定。
2018年12月号 DEEP [ 「知らぬ存ぜぬ」一点張り]
東京電力福島第一原発事故を巡り、検察審査会の議決で業務上過失致死傷の罪に問われた元会長勝俣恒久被告(78)ら東電旧経営陣3人の公判で、にわかに注目を集めているのが「山下調書」だ。検察官役の指定弁護士は山下調書を有罪立証の柱に位置付けるも、旧経営陣3人は10月の被告人質問で、揃って調書の内容を否定し「知らぬ存ぜぬ」を決め込んだ。山下調書とはいかなるものか。公判の行方を占う。
まず2002年から東電の代表取締役社長、08年から同会長を務めた勝俣被告、04年から常務取締役あるいは取締役副社長で原子力・立地本部長、10年からフェローだった武黒一郎被告(72)、05年から執行役員あるいは常務取締役で原子力・立地本部副本部長、10年から取締役副社長で原子力・立地本部長の武藤栄被告(68)らは、起訴状で次のように指摘されている。3人は福島第一原発が高さ10mの敷地を超す津波に ………
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