「ヤクザ顔負け」伊豆の汚職市長

いわく付きの土地を伊東市に買い取らせ、産廃業者の代金をピンハネするおぞましさ。

2018年12月号 POLITICS

  • はてなブックマークに追加

伊東マンダリン岡本ホテルの跡地を巡る「贈収賄事件」で現金1300万円と引き換えに、伊東市が跡地を購入するよう業者に便宜を図ったとして、前伊東市長の佃弘巳(71)が収賄罪で起訴され公判中だ。地元の土建業者に睨みを利かせる佃は「伊豆のドン」「伊東市の田中角栄」と称され、権勢をほしいままにしてきた。詐欺事件の舞台となったホテルの跡地を伊東市に買い取らせ、産廃業者の代金をピンハネするやり口は「ヤクザ顔負け」(地元商店主)。こんな市長が3期12年も市政を牛耳り、任期中に全国市長会の副会長まで務めた。その行状は、堕落した首長の見本である。

「贈収賄」ではなく「背任」?

前市長の佃と共に逮捕されたのは、地元の産廃業者「東和開発」役員の森圭司郎(48)と不動産会社「イナバ産業」の実質的経営者の稲葉寛(50)。冒頭陳述書などによると、贈賄罪で起訴された森は2014年10月にホテルの跡地を約5千万円で競 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。